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11月(霜月)の新作上生菓子が決まりました。

11月(霜月)の上生菓子。

 

①宮参り(みやまいり)

20151101

草色と黒すり胡麻入りキントンソボロで、小倉餡を包み、銀杏と新挽粉をのせて。

『宮参りの風景』を表してみました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

晩秋から初冬の季節になってくると、子供の成長を祝う『七五三』の行事が思い出されます。

子供たちが着飾って、各地の神社にて参詣します。

健やかな子供の成長を願い詣でた神社の参道の風景を表現したく、きんとんソボロを使い『宮参り』を表しました。

 

 

 

②初氷(はつごおり)

20151102

柚子餡包みの白雪平餅です。

上南粉入りの錦玉を流して『初氷』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

その年の最初に水が凍った状態を『初氷』と言います。

朝陽に輝く初氷は清浄無垢な光をたたえているかに思えます。

また、登校途中の児童が初氷を見つけて、棒でつついたり、恐る恐る足で割ったりする姿は微笑ましいものですね。

冬の到来を告げる『初氷』を雪平餅を使い表現しました。

 

 

 

 

③山茶花(さざんか)

20151103

薄紅色と白煉切のぼかしで、シベを付けて『山茶花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

山茶花の花を見ると、童謡の『たきび』にある歌詞を思い出します。

今年も冬が近づいてきたなと思いますね。

冬の時期は、花の少ない季節なりますが、中秋から初冬にかけて咲く『山茶花』を練切餡を使い、可愛らしく表現しました。

 

 

 

 

④りんどう

20151104

紫色と白煉切のボカシで、シベを付けて『りんどうの花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

りんどうの花は、山や丘陵地の草原に咲く花で、秋の花としては最後に咲く花でもあります。

陽の光を受けて開き、雨の日や夜は閉じると言った習性があり、とても面白い花です。

何年前にも『りんどうの花』を表しましたが、練切餡を使い、今年は少し違った『りんどうの花』を表現しました。 

 

 

 ⑤木枯らし(こがらし)

20151105

白中割餡包みのトラ豆かの子です。

氷餅で北風を表し、つたの葉を付けて『木枯らし舞う』風景を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

木枯らしは、文字通り『木を枯らす』意味です。

北西の冷たい季節風で、その年の初めての強風を木枯らし1号と言います。

木枯らし1号が吹きぬけると、寂しい気持ちになる反面、これから長い冬に入るという覚悟を決めて気合も入りますね。

冬の到来『木枯らし1号』が吹く風景を表現したく、とら豆かの子を使い仕上げました。

 

201511img

和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。

 

 お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。

 

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10月(神無月)の上生菓子が決まりました。

10月(神無月)の上生菓子。

 

①栗拾い(くりひろい)

20151001

小倉餡に半栗を付け、小豆色と白色きんとんソボロで包み、毬栗(いがぐり)を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

秋は色々な食材が出回り始めて『食欲の秋』とも呼ばれます。

中でも、栗は欠かせない食材です。

木に実っていた毬栗(いがぐり)が食べ頃になる頃、茶色身を増し落下します。

秋の栗拾いは、秋の風物詩ですね。

秋の風物詩・・

栗拾いの毬栗(いがぐり)をきんとんソボロを使い、表現しました。

 

 

②実りの秋(みのりのあき)

20151002

柿餡包みの柿色雪平餅です。

粉末オブラートをまぶし、ヘタを付けて、実った柿を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

8月の上生菓子で『青柿』を表しました。

その後、成長し、たわわに実った秋の柿を表現したく熟した柿をお作りしました。

柿色雪平餅を使い、柿餡を包み粉末オブラートをまぶして、ヘタをつけて仕上げました。

 

 

 

 

③乱菊(らんぎく)

20151003

薄紅色練切餡で、シベを付けて、菊花を表しました。

中餡は小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

菊の花は一年中出回り、季節を問わない花となりました。

しかし、本来の菊花の季節は秋です。

秋は盛大な菊花展が開かれています。

菊は、数多くの品種があり、清々しい香り美しい花。

菊花を煉切餡を使い、長い花びらと短い花びらが入り乱れている姿を表現しました。

 

 

 

④感謝祭(かんしゃさい)

20151004

緑色と山吹色練切のぼかしでカボチャを表し、顔焼印を押して、大納言豆を付け『ハロウィンのかぼちゃ』を表しました。

中餡は、かぼちゃ餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

夏も終わりに近づくと、色々なお店でハロウィンに関する商品が置かれるようになりますね。

街中も賑やかになり、楽しい気持ちになります。

10月の上生菓子には欠かせなくなりました。

煉切餡を使い、秋の収穫祭のかぼちゃのお化けを表現しました。

 

 

 

⑤紅葉山(もみじやま)

20151005

白手割餡包みの白手亡かの子豆です。

朱・黄・草色の氷餅をかけ、楓をつけて美しく色づいた紅葉山を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

秋は昼夜の温度差が厳しくなり、落葉樹の葉は、紅・朱紅・黄色に彩られ、その眺望は絶景で見事なものです。

紅葉山を白手亡かの子豆を使い、三色の氷餅をかけ『楓の葉』を添えてみました。

 

 

 

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9月(長月)の上生菓子が決まりました。

9月(長月)の上生菓子。

 

①茜空(あかねそら)

20150901

黄色と朱紅色きんとんソボロで、小倉餡を包み、氷餅をかけて、初秋の夕暮れ空を表しました。

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

夕焼けの色彩が最も鮮明となるのは、晩夏から初秋にかけてが一番きれいに見れる時期ではないでしょうか。

夕焼け空に、赤とんぼが飛んでいると壮大な感じもしますが、夏が終わってしまう寂しい気分にもなります。

晩夏から初秋にかけてみられる美しい夕焼け空をキントンを使い、表現しました。

 

 

②月夜(つきよ)

20150902

柚子餡包みの黒すり胡麻入り雪平餅です。

半栗をのせ、可愛いうさぎを添えて『名月』を表しました。

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

満月は、月に一度巡ってきますが、一年中で最も空が澄み渡り、月が明るく美しく見えるのが9月で『十五夜』という観月の宴などが開かれ、また収穫祭として親しまれています。

空が澄み渡り明るく美しく見える月夜を雪平餅を使い、栗を満月に見立てて表現しました。

 

 

③秋桜(こすもす)

20150903

薄紅色練切餡で、シベを付けて、秋桜を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

夏の終わりから、秋にかけて咲く秋桜(こすもす)。

花びらが桜の花に似ていて、漢字で書くと『あきさくら』と書きます。

色彩豊富な秋の秋桜畑を見ると、心が癒されますね。

秋の訪れを告げる秋桜を練切餡を使い、可愛らしく表現しました。

 

④友禅菊(ゆうぜんぎく)

20150904

紫色と白練切のボカシで、シベを付けて、友禅菊を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

9月9日は、重陽の節句です。

中国では、菊を浮かべた菊酒を飲み長寿祈願をするそうです。

9月は重陽の節句ですので、今回は友禅染めのように花の色が鮮やかなところから花の名がついた『友禅菊』を練切餡を使い、表現しました。

 

 

⑤初秋(はつあき)

20150905

白中割餡包みのうぐいす豆かの子です。

白のひもで、澄み切った水の流れを表し、色づきはじめた楓を表しました。

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

9月に入っても、暑い日が続く昨今。

しかし、朝夕は涼しく感じられるようになり秋が近づいて来たなと思わせます。

野山の草や葉なども、緑から黄色に色づきはじめ、川の水もだんだんと澄みはじめます。

うぐいすかの子豆を使い、初秋の野山の風景を表現しました。

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8月(文月)の上生菓子が決まりました。

8月(文月)の上生菓子。

 

①落鮎(おちあゆ)

20150801

小倉餡包みの、水色と白煉切のキントンソボロです。

大納言かの子豆と鮎をのせて『戻り鮎』を表しました。

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

春に鮎の稚魚が海から川を遡上し、夏の間に成長して、秋8月下旬から10月頃にかけて産卵のために上流から中流の瀬を目指して川を下ります。

これが『落鮎』『下り鮎』『戻り鮎』という名前になります。

季節によって風情のある鮎をキントンソボロを使い表現してみました。

 

 

②青柿(あおがき)

20150802

柿餡包みの白雪平餅に、青柿色と白ぼかし練切餡を巻いて、ヘタを付けて『青柿』を表しました。

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

柿は花が咲き終えると、すぐに実を結びはじめ、1カ月のすると青い葉の陰に小さい実がたくさん実ってきます。

柿は本来、秋ですが・・・

青柚子、青楓のように『青柿』も風情があり、とても涼しげです。

季節の先取り、涼しげな青柿を雪平餅を使い、煉切餡を巻いてヘタを付けて表現しました。

 

③酔芙蓉(すいふよう)

20150803

薄紅色と白練切のぼかしで、シベを付けて『酔芙蓉の花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

中国では、『芙蓉(ふよう)』のことを『蓮の花』を示すそうです。

よく見てみると似ている所がありますね。

酔芙蓉は、朝は『白』。

午後には『淡紅色』。

夕方から夜になると『紅色』になります。

お酒を飲むと、顔色がだんだん赤みを帯びてくるところから『酔芙蓉』という名前がついたそうです。

練切餡を使い、午後の『淡紅色』の酔芙蓉を表現しました。

 

④里桔梗(さとききょう)

20150804

紫色と白練切餡のボカシで『桔梗の花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

石井君和菓子職人:石井光一

▼コメント

秋の七草のひとつである『桔梗』は、秋に花が咲くイメージがありますが、開花時は夏です。

夏の暑い時期に咲く紫色が涼やかにさせてくれます。

毎年8月の上生菓子には欠かせない桔梗の花です。

練切餡を使い、抜型で可愛らしく表現しました。

 

 

 

⑤初茜(はつあかね)

20150805

白中割餡包みの白手亡かの子です。

黄色と朱色の氷餅をかけて、秋の気配を感じる『秋茜』を表しました。

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

赤とんぼは『秋茜』とも言い、腹から尾が鮮やかな茜色しています。

秋にあると山中の池や湖沼の辺から麓の村へ移動し、水辺に産卵する光景は晩秋まで見られるそうです。

晩夏の風景を表したく思い、白手亡かの子豆を使い、夕焼け空を元気に飛ぶ『秋茜』を表現しました。

 

201508img

 

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7月(文月)の上生菓子が決まりました。

7月(文月)の上生菓子。

 

①向日葵(ひまわり)

20150701a

小豆色練切餡に小倉餡を包み、黄色きんとんソボロをまわりにつけて、『ひまわり』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

梅雨が明け、夏本番の季節がやってきました。

夏の暑さで、体力が落ちたりしますが夏の青空と太陽に向かって咲いている向日葵(ひまわり)を見ると元気をもらえるような気がします。

自分が一番好きな花『ひまわり』をキントンソボロを使い表現しました。

 

 

②涼やか(すずやか)

20150702a

柚子餡包みの黒すり胡麻入り雪平餅です。

くぼみに金魚を入れ、錦玉を流して涼しげな風景を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

梅雨が明けると、各地で夏まつりが開かれて街中が賑やかになります。

夏まつりに欠かせないのが『金魚すくい』

金魚は夏の風物詩で涼しげにさせてくれますね。

涼しげな風景を表したく、雪平餅を使い『涼やか』を表現しました。

 

 

③朝顔(あさがお)

20150703a

薄紅色と白煉切のボカシで、葉と角切り寒天をのせて、『朝顔』を表しました。

中餡は黄味餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

小学生の頃、学校で朝顔を育て観察した経験・・・ 

みなさんもあるのではないでしょうか。

その名の通り、夜明けとともに咲きはじめ、午後にはしぼんでしまいますね。

しかし、夏の朝から涼しげに咲く姿は癒されます。

夏の朝を彩り親しまれている朝顔を練切餡を使い表現しました。

 

 

④七夕(たなばた)

20150704a

若草色と白煉切のボカシで、小豆皮むき餡を巻き、星と短冊を付けて『七夕まつり』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

七夕は、一年に一度『天の川』の両岸にある彦星と織姫が橋を渡り相合する星祭りで、7月だけでなく月遅れ(旧暦)の8月に七夕祭りを行う場所もあります。

そのひとつが『日進七夕祭り』、街中が賑やかになります。

みなさんも是非、今年は足を運んでみてはいかがでしょうか。

七夕を練切餡を使い、こし餡を巻き短冊と星を付けて表現しました。

 

 

⑤海開き(うみびらき)

20150705a

白中割餡包みのとら豆かの子です。

水色と白練切の帯で波を表し、カニをのせて、海辺の風景を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

7月1日頃に各地の海水浴場で安全を祈って、海開きの行事が行われます。

7月20日は、『海の日』で国民の祝日であり、海!真っ盛り!となりますね。

とら豆かの子を使い、練切餡の帯で『波』を表し『カニ』 をのせて、夏本番の海の風景を表現しました。

 

 

201507上生

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6月(水無月)の上生菓子が決まりました。

6月(水無月)の上生菓子。

 

①紫陽花(あじさい)

20150601紫、白、薄紅の3色のきんとんソボロです。

柚子餡を包み、錦玉を付けて『紫陽花』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

梅雨の時期にもっとも輝いて咲く花と言えば「紫陽花」です。

雨がシトシトと降っている中に瑞々しく咲く花の姿は、心を和ませてくれますね。

紫陽花の花を七変化風に三色のきんとんソボロで表し、錦玉を使い、キラリと光る雨露を表現しました。

 

 

 

②実梅(みうめ)

20150602梅餡包みの青梅色雪平餅です。

へら目を入れて、梅の実(青梅)を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

若葉の茂ってくる梅雨の季節に、急速に梅の青い実が木々にたくさん実ってきます。

春先の花が咲き乱れる時期も綺麗ですが、青梅の実がたくさん実っている風景も圧巻です。

青梅を雪平餅を使い、可愛らしく表現しました。

 

 

 

③百合の花(ゆりのはな)

20150603薄紅色の白煉切のぼかしで、百合の花を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

百合は花が大きくて風に揺れやすいので『揺れる』からきた名前であるとする説があります。

百合と言っても、色々な品種があり、日本には15種類ほどが自生し、うち7種は『日本特産種』であるそうです。

百合を練切餡を使い、大きく反りあげて表現しました。

 

 

 

④雨あがり(あめあがり)

20150604小豆皮むき餡包みの薯蕷饅頭です。

焼印と虹を添えて、雨あがりの風景を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

雨が最も多く降る梅雨の季節は、気温も高くなり不快感を感じやすいですが・・・

雨がやみ、太陽が顔を出して虹がかかった風景には気分も晴れやかにしてくれます。

雨あがりの風景を薯蕷饅頭を使い、水輪の焼印を押して、虹を添えて表現しました。

 

 

⑤せせらぎ

20150605小倉餡包みの大納言かの子です。

水色淡雪羹で「せせらぎ」を表し、撫子の花を添えました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

▼コメント

一年中で最も水量があるこの季節は清らかな水の流れと音を作ります。

山奥の川や泉などでは、涼しげなせせらぎの心和む音が聞こえてきます。

大納言かの子豆を使い、清らかな水の流れを淡雪羹で表して、傍らに撫子の花が咲いている風景を表現しました。

 

 

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5月(皐月)の上生菓子

5月(皐月)の上生菓子

 

①新緑(しんりょく)

20150501a小倉餡包みの若草色と、白煉切餡のキントンソボロです。

うぐいすかの子を三粒のせて、新緑の山並みを表しました。

 

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

桜の花も散り終えて、鮮やかだった桜色から色々な木々に若葉が萌え出す若草色と変わるこの季節。

青々した風景が明るさや瑞々しさが爽やかな気持ちにさせてくれますね。

新緑の山々をキントンソボロとうぐいすかの子豆を使用して表現しました。

 

②水芭蕉(みずばしょう)

20150502a白中割餡包みの白雪平餅です。

楕円形にして、花と葉を付けて、高原の池や沼地に咲く水芭蕉を表しました。

 

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

以前から、水芭蕉を上生菓子で表現したいと思っておりました。

5種類の色のバランス等を考えると中々、作成できず今年は作品にすることができました。

水の清らかな高原の池や沼などで見ることが出来、尾瀬の水芭蕉は有名ですね。

清らかな水芭蕉を雪平餅を使い、表現しました。

 

③野ばら(のばら)

20150503a薄紅色と白煉切餡のボカシでサジ切りをして、葉を付けて野に咲くバラを表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

ばらの花は、世界各地に分布する花で世界の人々に一番知られ愛されている花ではないでしょうか。

一年中見られて、形や色など多種多様ですが、最盛期は初夏です。

野に咲くばらの花を煉切餡を使い、サジ切りで表現しました。

 

 

 

④五月晴れ(さつきばれ)

20150504a水色練切餡に、緑氷餅ろツバメをつけて。晴れ渡った青空に緑風が吹きぬける五月晴れを表しました。

中餡は黄味餡です。

 

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

一年を通して最も過ごしやすい初夏の季節の5月。

爽やかな緑風が吹きぬけて香しい頃です。

気持ちよく晴れ渡った青空に渡来したばかりのツバメが気持ちよく飛んでいる風景を煉切餡を使い緑の氷餅で緑風を表し、ツバメをのせて五月晴れを表現しました。

 

⑤花あやめ(はなあやめ)

20150505a黄味練切餡を棒状にして窪ませ、白手亡かの子豆と、あやめの花と葉をつけて『花あやめ』を表しました。

中餡は小豆皮むき餡です。

 

石井君

★和菓子職人:石井光一

▼コメント

あやめは、花菖蒲・杜若と良く似ていて見分けにくいですが、よく見ると花に文目模様があり、ここから『あやめ』の名が生まれて区別が出来ます。

皮むき餡を練切餡で包み棒状にして、白手亡かの子豆、あやめの花と葉をのせて可愛らしく咲くあやめの花を表現しました。

 

 

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4月(卯月)の上生菓子

4月(卯月)の上生菓子

 

①惜春(せきしゅん)

生270401_R

薄紅色と、黒すり胡麻入り練切のきんとんソボロで、桜庭入り餡を包みました。庭石に散った桜と葉桜を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

長かった寒い冬の季節も終わり、ようやく暖かな安定した春の季節がやって来ました。しかし、染井吉野の桜が散ってしまうと、なんとなく寂しい気持ちになってしまいますね。

 

きんとんソボロを使用して、庭石に染井吉野が散って芽出した葉桜を乗せて、春惜しむを表してみました。

 

②野遊び(のあそび)

生270402_R

小倉餡包みの蓬入り雪平餅です。

白手亡豆と紫のしべ、蝶を乗せておだやかな春の野を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

春になると、色々な花々が咲き、つくしや蓬といった植物が芽出しはじめ、動物達も動き出し、野原は賑やかになりますね。そんな風景を表したくて、蓬入りの雪平餅を使用して、野原で遊んでいる蝶々と、すみれの花を乗せて春のを表してみました。

 

③桜花(おうか)

 

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薄紅色煉切で花びらを型取り、焼印としべをつけて桜の花を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

数ある花の中で、こんなにも開花するのか待ち遠しく思える花はなく、それだけ大勢の人達に好かれている証拠で、桜は日本の代表花ですね。

練切餡を使用して、桜の花びらを型取り、焼印を二箇所押して満開の桜の花を表しまてみました。

 

④山吹の里(やまぶきのさと)

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山吹色煉切餡に、若草色煉切餡を三箇所付けて茶巾絞りにし、粉末オブラートを乗せて、『山吹の里』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

初夏から春にかけて、鮮やかなこがね色の花を咲かせる山吹の花。

太田道灌の話にもなったり、川越市の花でもあります。越生町にある山吹の里には、4月下旬頃になると、こがね色の山吹の花が咲き、とてもきれいです。ぜひ足を運んでみてください。

そんな山吹の花を練切餡を使用して、茶巾絞りで表してみました。

 

⑤春風(はるかぜ)

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白中割餡包みのとら豆かの子です。

練切の紐と桜の花を乗せて、暖かくおだやかな『春の風』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

季節の変わり目には、時として嵐のような強風が吹き荒れますが、これれとは区別しておき、暖かでおだやかなやさしい風が吹きぬけている風景を表してみたく、とら豆かの子を使用して練切のひもで風を表して、桜の花をやさしく通り抜ける春風を表してみました。生270400all02_R

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3月(弥生)の上生菓子

3月(弥生)の上生菓子

 

①桜前線(さくらぜんせん)

20150301a

淡い小豆色の白煉切のキントンソボロで小倉餡を包み、氷餅と桜の花をのせて、桜前線北上中を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

桜の花の種類はたくさんありますが、いつ頃に開花するのかとニュースで扱われるのは『染井吉野』という品種で、色や形も綺麗に咲きます。

春爛漫の染井吉野が、早く咲かないかな!と思いを込めてキントンソボロを使い、桜前線北上中を表現してみました。

 

②水温む(みずぬるむ)

20150302a

白中割餡包みの白雪平餅です。

中央に大納言豆と錦玉を流し、焼き目をつけ、水鳥をのせて和らぎ始めた春の水を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

雪どけした水が、春の暖かさとともに温んできて、水の色も明るくなり『春の水』となります。

春の水のまわりには、植物が生え動物達もやってきて賑やかになります。

雪平餅を使い、錦玉で春の水を表し、水の中でたわむれている水鳥をのせて『水温む』にしました。

 

③桃の花(もものはな)

 

20150303a薄紅色と白煉切のぼかしで、五弁に切って、シベをのせて『桃の花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

3月3日は、『桃の節句・ひな祭り』ですね。

ひなまつりに欠かせないのが『桃の花』。

自然咲きは、3月下旬頃で『ひな祭り』には間に合いませんが、桃花は”春たけなわ”を思わせてくれます。

練切餡を使い、今年は五弁にしてシベをつけて『節句の花』を表現しました。

 

④蝶ひらり(ちょうひらり)

20150304a黄色と白煉切餡のぼかしで、蝶々を表しました。

春の野をひらりと舞う初蝶を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

蝶は、厳冬をのぞき年中、見ることが出来ますが、『初蝶』は3月中で、春の季題になっています。

蝶の姿・色彩など、ひらりと飛ぶ様子が春の風情に良く合っていて可愛らしいですね。

練切餡を使い、躍動感のある初蝶を表しました。

 

⑤菜の花畑(なのはなばたけ)

20150305a柚子餡包みのうぐいす豆かの子です。

若草色と黄色キントンソボロをつけ、『菜の花畑』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

春は、様々な花たちが咲き始める季節です。

その中でも『菜の花』は、春の風物詩にもなっています。

花の黄色と茎の緑色がとても合い、畑一面に広がる菜の花は壮観ですね。

毎年、キントンソボロを使い、おつくりしましたが、今年は『うぐいすかの子豆』を使い、ちょっと違った『菜の花畑』を表現しました。

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2月(如月)の上生菓子。

 2月(如月)の上生菓子。

 

①春めく(はるめく)

20150201

若草・薄紅・薄黄色の三色のきんとんソボロで、梅餡を包みました。

段々と暖かくなる様子を表し、『春よ来い!』を表しました。

 

石井君

◆和菓子職人:石井光一のコメント

 

2月は『立春』を迎える月ですが、まだまだ寒さが厳しい季節ですね。

そんな寒さの中でも段々と暖かさを感じて、春の訪れに気付かされます。

風景や気候を三色のきんとんソボロを使い『もうすぐ春・・・』という期待感を込めまして、『春めく』を表現しました。

 

②雪解(ゆきどけ)

20150202

白中割餡包みの黒胡麻入り雪平餅です。

うぐいす豆と、白・水色ぼかしの雪輪をのせて『雪解け』を表しました。

 

石井君

◆和菓子職人:石井光一のコメント

 

昨年は、関東地方で2月に大雪が降り、雪解けどころではなかったのです。

しかし、例年では暖かな陽射しや風などによって、雪が解けはじめて春待ち遠しくなります。

春を待ち遠しい風景を期待して雪平餅を使い、雪が解けて、芽吹き始めた若草と雪の白から青く澄んだ水色に変わっていく『雪解』を表現しました。

 

③梅の香(うめのか)

20150203薄紅色練切餡に、サジ切りをして『梅の花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君

◆和菓子職人:石井光一のコメント

 

一年を通じて、咲きはじめが早いのが『梅の花』です。

梅の花は気品があり香り高い花です。

埼玉県では、越生の梅林が有名で、何種類もの色々な品種の花が咲き、見る人の心を癒してくれます。

是非、越生の梅林に足を運んでみてはいかがでしょうか。

春の訪れを感じさせてくれる『梅の花』を練切餡を使い、サジ切りという技で『梅の花』を表現しました。

 

④早わらび(さわらび)

20150204黄味餡に、白と若草色の練切ぼかしを巻き、わらび印を押して、氷餅をかけて『春風とわらび』を表しました。

 

石井君

 

◆和菓子職人:石井光一のコメント

 

わらびは4月から5月頃に葉が丸まって茎の先について出てきます。

この頃に、山菜として収穫され食材として市場に出回ります。

しかし、私は収穫される頃のわらびよりも新芽が芽吹き始めた頃が趣もあり風情があると思います。

黄味餡に練切餡を巻いて『わらびの焼き印』を押して、黄色の氷餅で暖かな風を表し、早わらびを表現しました。

 

⑤黄水仙(きすいせん)

20150205

小倉餡包みの大納言かの子です。

白 と若草色の練切の帯を巻き、水仙の花をのせて『黄水仙』を表しました。

 

石井君

◆和菓子職人:石井光一のコメント

 

水仙は、雪の中でも春の訪れを告げてくれるという『別名:雪中花』とも言うそうです。

黄水仙は文字通りに黄色の花弁で、春に咲く遅咲きの水仙です。

黄水仙を大納言かの子豆を使い、若草色の帯で芽吹き始めた新芽を表して『水仙の花』を添えて『黄水仙』を表現しました。

 

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和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。

 

 お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。

 

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