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2019年5月(皐月)の新作上生菓子が決まりました。

2019年5月(皐月)の上生菓子。

 

①初夏(しょか)

若草色と黄色きんとんソボロで小倉餡を包み、楓の葉を添え、真挽粉をかけて、新緑映える『初夏の風景』を表しました。

 

★和菓子職人:石井光一
▼コメント
桜の華やかだった薄紅色の花も散り、葉が芽でり色々な木々に若葉が萌え出してきます。
萌えたばかりの水々しさや、まばゆいばかりの陽射しが照りつける明るい初夏の風景を表現したくて、若草色と黄色のきんとんソボロを使い『初夏』を仕上げました。

 

 

 

②藤なみ(ふじなみ)

白餡包みの白雪平餅を、白と紫のボカシの練切餡で巻き、羊羹をつけて『藤の花』を表しました。

 

★和菓子職人:石井光一
▼コメント
晩春から初夏にかけて、四弁の小さな花が房状に密集して咲き、山野に自生します。
つる性のため、右巻きに幹がからみ合い、葉は萩に似ています。
花穂は1メートル以上に達し、藤の花が集まって咲いている藤なみは圧巻で迫力に押されますね。
藤の花を雪平餅を使い、練切餡で巻き、藤色の羊羹で表現しました。

 

 

③富貴(ふうき)

薄紅色と白練切餡のボカシで、シベをつけて『牡丹の花』を表しました。
中餡は小豆皮むき餡です。

 

★和菓子職人:石井光一
▼コメント
「富貴草」「富貴花」などと呼ばれ、上品かつ優雅な花として知られている花の牡丹。
牡丹の花言葉が”富貴”です。
中国の皇帝などに愛されるようになり、このような花言葉が名づけられたようです。
埼玉県内では、東松山市のぼたん園が有名で、立派な牡丹の花が見られます。
上品で美しい牡丹の花を煉切餡を使い表現しました。

 

④野ばら(のばら)

本紅色と白煉切餡のボカシで、サジ切りをし、葉をのせて『野に咲くバラ』を表しました。
中餡は、黄味餡です。

 

★和菓子職人:石井光一
▼コメント
バラの花は品種改良がされ、一年中見られる花となりましたが、最盛期は初夏の5月頃となります。
世界各地に分布している花で、世界中の人々に一番知られていて愛されている花ではないでしょうか。
野に咲くバラの花を本紅色と練切餡を使い、型取り葉を添えました。

 

 

⑤花あやめ(はなあやめ)

小豆皮むき餡包みの薯蕷(じょうよ)饅頭です。
紫色と若草色を付けて葉に見立て、焼印を押し『あやめの花』を表しました。

 

★和菓子職人:石井光一
▼コメント
あやめの花は杜若・花菖蒲と良く似ていて見分けがつきにくい花ですが、花蓋に綱状の模様があり、この模様のことを『文目』と言います。
この文目から、あやめの花の名前が生れて区別が出来るようになったそうです。
花あやめを薯蕷(じょうよ)饅頭を使い、あやめの焼印を押して表現しました。

 

 

和菓子職人が丹精込めておつくりいたしました上生菓子でございます。

お茶の席等に是非、お使い下さいませ。

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