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3月(弥生)の上生菓子

3月(弥生)の上生菓子

 

①桜前線(さくらぜんせん)

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淡い小豆色の白煉切のキントンソボロで小倉餡を包み、氷餅と桜の花をのせて、桜前線北上中を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

桜の花の種類はたくさんありますが、いつ頃に開花するのかとニュースで扱われるのは『染井吉野』という品種で、色や形も綺麗に咲きます。

春爛漫の染井吉野が、早く咲かないかな!と思いを込めてキントンソボロを使い、桜前線北上中を表現してみました。

 

②水温む(みずぬるむ)

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白中割餡包みの白雪平餅です。

中央に大納言豆と錦玉を流し、焼き目をつけ、水鳥をのせて和らぎ始めた春の水を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

雪どけした水が、春の暖かさとともに温んできて、水の色も明るくなり『春の水』となります。

春の水のまわりには、植物が生え動物達もやってきて賑やかになります。

雪平餅を使い、錦玉で春の水を表し、水の中でたわむれている水鳥をのせて『水温む』にしました。

 

③桃の花(もものはな)

 

20150303a薄紅色と白煉切のぼかしで、五弁に切って、シベをのせて『桃の花』を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

3月3日は、『桃の節句・ひな祭り』ですね。

ひなまつりに欠かせないのが『桃の花』。

自然咲きは、3月下旬頃で『ひな祭り』には間に合いませんが、桃花は”春たけなわ”を思わせてくれます。

練切餡を使い、今年は五弁にしてシベをつけて『節句の花』を表現しました。

 

④蝶ひらり(ちょうひらり)

20150304a黄色と白煉切餡のぼかしで、蝶々を表しました。

春の野をひらりと舞う初蝶を表しました。

中餡は、小豆皮むき餡です。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

蝶は、厳冬をのぞき年中、見ることが出来ますが、『初蝶』は3月中で、春の季題になっています。

蝶の姿・色彩など、ひらりと飛ぶ様子が春の風情に良く合っていて可愛らしいですね。

練切餡を使い、躍動感のある初蝶を表しました。

 

⑤菜の花畑(なのはなばたけ)

20150305a柚子餡包みのうぐいす豆かの子です。

若草色と黄色キントンソボロをつけ、『菜の花畑』を表しました。

 

石井君★和菓子職人:石井光一

 

◆コメント

 

春は、様々な花たちが咲き始める季節です。

その中でも『菜の花』は、春の風物詩にもなっています。

花の黄色と茎の緑色がとても合い、畑一面に広がる菜の花は壮観ですね。

毎年、キントンソボロを使い、おつくりしましたが、今年は『うぐいすかの子豆』を使い、ちょっと違った『菜の花畑』を表現しました。

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