11月(霜月)の上生菓子。
11月(霜月)の上生菓子が出来ました。
①落葉焚(おちばたき)
黄色・朱色・朱紅色キントンソボロで小倉餡を包み、枯葉をのせて『焚き火』を表しました。
和菓子職人:石井光一
職人のコメント
昔は、枯葉や小枝などを集めてきて、暖をとるために焚き火の風ありました。
そこに、さつま芋を入れて焼き芋にしたりして楽しかった思い出があります。
いつまでも残したい焚き火の風景を三色のキントンソボロを使い『炎』に見立てて表現しました。
②水辺の銀杏(みずべのいちょう)
うぐいす餡包みの草色雪平餅です。
氷餅を塗し、錦玉を流して水辺に落ちた散銀杏を表しました。
和菓子職人:石井光一
職人のコメント
晩秋に差し掛かると、きれいに紅葉していた葉などが散り始めて、寂しい気分なりますが、秋の澄み切った水辺に目をうつすと黄色に色づいた銀杏の葉が散って水辺がとても幻想的な風景となります。そんな風景を雪平餅を使い、表現しました。
③山茶花(さざんか)
薄紅色練切餡で葉とシベを付けて『山茶花』を模りました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
職人のコメント
晩秋から初冬にかけて咲く花は少ないですが、中でも『山茶花』は誰もが知っている花ですよね。
昨年は山茶花の花全体を表しましたが、今年は練切餡使い、花びらを可愛らしく表現しました。
④残菊(ざんぎく)
一番挽き皮むき餡包みの薯蕷饅頭です。
真ん中を窪ませて縁を焼き、シベを付けて菊花を模りました。
和菓子職人:石井光一
職人のコメント
上生菓子5品を作った時に、最後に作ったのが残菊です。5品バランスを考えた時に花が少ないと思い、残菊をおつくりいたしました。
晩秋を彩った菊は、やがて枯れてしまいますが、その移り変わりには心惹かれるものがあります。秋の風情のある菊花を薯蕷饅頭で表現しました。
⑤木枯らし(こがらし)
白中割餡包みのトラ豆かの子です。
練切の紐で北風を表し、つたの葉を付けて『木枯らし舞う』風景を表しました。
和菓子職人:石井光一
職人のコメント
木枯らしは、文字通り『木を枯らす』意味で、春はその訪れを知らせる暖かい強風を春一番と言いますが、北西の冷たい季節風で、その年はじめての強風を『木枯らし一号』と言います。
木枯らし一号が吹く風景をトラ豆かの子を使い、北風に吹かれて、つたの葉が舞っている感じを表現しました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
お問い合せ
フリーダイヤル
0120-882638