9月(長月)の上生菓子
9月(長月)の上生菓子
①初秋(しょしゅう)
小倉餡包みの草色と黄色練切のキントンソボロです。
楓の葉をのせて、色づき始めた野山を表しました。
和菓子職人:石井光一
『暑さ寒さも彼岸まで』と、昔の人は良く言ったもので、
最近は9月になっても暑い日が続きますが、朝夕は涼しく
秋の気配を肌で感じられるようになりました。
野山も青々とした緑から黄色へ・・・
黄色から紅色へと変わっていきます。
まだ、紅色には早いですが、黄色に色づき始めた野山を
キントンソボロで表現しました。
②月夜(つきよ)
柚子餡包みの黒すり胡麻入り雪平餅です。黄色羊羹を流し、
うさぎを添えて『名月』を表しました。
和菓子職人:石井光一
十五夜は、本来は『満月』のことですので、年に12回から13回めぐってきます。
特に、旧暦の8月は、1年の中で最も空が澄み渡り、月が明るく美しいので
観月の宴が開催され、収穫祭としても親しまれるようになりました。
十五夜のきれいな満月を雪平餅を使い、羊羹を流し込んで表現しました。
③秋桜(こすもす)
薄紅色と白練切のボカシで『秋桜の花』を模りました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
夏の終わりから、秋のかけて咲く秋桜。
あきさくらと書くように、花びらが薄く桜の花にどことなく似ていますね。
高さ2メートルにも達する花茎の先から、色彩豊富な可愛らしい花が咲く姿は
風情があります。
秋桜の花を煉切餡を使い表現しました。
④夕映え(ゆうばえ)
橙色練切餡で黄味餡を巻き、トンボの印と黄色氷餅を塗して
『夕焼け風景』を表現しました。
和菓子職人:石井光一
夕焼けの空は、一年を通じて見ることができますが、晩夏から初秋にかけてが
とりわけ壮大で一番きれいに見られる時期ではないでしょうか。
橙色と黄色のコントラストがとても綺麗で、夕焼けの下では『トンボ』が
楽しそうに飛んでいる風景を表現したく、黄味餡に練切を巻いて仕上げました。
⑤野菊(のぎく)
小豆皮むき餡包みの大納言かの子豆です。
赤紫色の菊花をのせて、野菊を表しました。
和菓子職人:石井光一
9月9日は、重陽の節句と言って、『菊花の節句』です。
3月3日の桃の節句・5月5日の端午の節句などは有名でお祝いを
しますが、重陽の節句はあまり知られていないのが現状です。
もっと、皆様に知っていただきたいと思い・・・
大納言かの子豆を使い、野原に咲き始めた菊花を表現しました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
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